自閉症だと判定されることは、本人も親も、将来がとても不安なことでしょう。ですが、病気や障害だという医者の言葉をもって、人間の成長の可能性を否定してはいけません。努力をすれば、きっと成長していくことができます。魂の真実や個人の傾向性を知り、今世この世に生まれてきた深い意味を受け止めて、未来を信じて生きていくことが大切です。

大川隆法総裁の教えの中から、自閉症による悩み・苦しみを軽くするための心の処方せんを選びました。

自閉症という診断にとらわれすぎないほうがよい

自閉症という診断にとらわれすぎないほうがよい

「変な行動や奇怪な行動をするので、とにかく手がかかり、親や教師を困らせる」という状態の子供を、医者は自閉症と呼んでいるようですが、この定義はあまりにも広すぎます。

「こういう子供が管理社会で生き残るのは、きついでしょう。将来、サラリーマンになるのは難しいですよ」と考えるのは、そのとおりかもしれません。なかなか難しい場合もあるでしょう。

ところが、よく見ると、大人になって活躍している人たちは、実際には、みな“変な人”です。管理しやすいタイプの人は、部下として使うにはよいでしょうが、世の中で、新しいことを始めるような人は、変な人ばかりです。『えらい人はみな変わってはる』という本を出した人もいるぐらいです。エジソンだって変わっているし、坂本龍馬だって変わっているし、私だって変わっています。

一定の枠のなかに当てはめられたら大変なことですから、医者の話をそのままでは受け入れられないのです。

特に、日本の社会には、他の人と比べて変わっている人、強い個性を持っている人を弾く傾向があります。他の人と同じでなければ駄目なのですね。

しかし、強い個性を持っている人間が、実は世の中を変えていくのです。現状を打ち破って変化させるのは、強い個性を持った人間なのです。

医者から自閉症児と言われた子の親は、それで悩むのではなく、「うちの子は強い個性を持っているのだ」と信じてあげてください。そうすれば、よいほうに出てきます。

大川隆法著『心と体のほんとうの関係。』より

与えられた人生シナリオの深い意味

与えられた人生シナリオの深い意味

今の世の中では、一般的には、「人間として生まれ、どのような体つきになって人生を生きるかといった、運命とも言うべきものは、DNAのなかにすべて入っている」というような言い方をされるのが普通でしょう。

確かに、肉体の設計図と言うべきものはあって、成長の過程でそのように復元されていくようになっているとは思います。

しかし、肉体のなかに入っている魂は、外見として見えているものと同じではありません。たとえ、外見に出てきているところにいろいろと不自由な面がある人であっても、宿っている魂自体は、この世に生まれる前に、霊天上界において健全で、大人であった魂なのです。つまり、本来は、普通に考えることも、話すことも、聞くこともでき、「何かをしたい」という希望を持って生まれてきた人であると言えるでしょう。

もちろん、生まれるときに、何らかの事故によって不具合が生じる場合もあるとは思いますが、そういうケースだけではなく、この地上にいろいろな人々が生まれるということが、一つの予定でもあるのです。

この世において、まったく同じような人たちばかりが生まれても困るわけです。そのため、男女の違いや年齢の違いがあり、外見についてもいろいろと違いがあります。そして、大人になるまでの間に、各人の適性や能力等に合わせた進路というものが決まっていくわけです。

そのなかで、親になった人のほうは、「もっともっと自由で闊達な人生を生きたい」と思っていたとしても、生まれた子供が障害を持っていたり、育つ過程で病気になったりするようなこともあります。そうすると、思っていたよりもずっと重い荷物を背負ったかたちでの人生が続いていくこともあるでしょう。

しかし、それも「あり」なのだと考えてほしいのです。

大川隆法著『青銅の法』より

数多くの人生のなかで、「一回、こういう経験をしてみなさい」とシナリオを与えられたのだと考えてみる

数多くの人生のなかで、「一回、こういう経験をしてみなさい」とシナリオを与えられたのだと考えてみる

まったく同じ人生というのはありません。これが意外なところではありますが、たとえ同じ魂が生まれ変わるにしても、そのときには時代も変わり、地域も変わり、そして、自分を取り巻く環境も変わり、また、仕事のあり方も変わってくるわけです。

「人生は一回きり」ともよく言われます。この言葉は、「今回の人生は今回だけ」という意味では正しいのですが、その逆に、「人生は一回きりではない」というのも正しいのです。なぜなら、過去にも数多くの人生を経験しているし、未来にも、おそらくは経験するからです。

今世、男性に生まれたり、女性に生まれたり、あるいは、健全な肉体であったり、どこかに障害を持ったり、重い病を持ったり、途中から体に異変が起きたりというように、人それぞれにいろいろなことはあるでしょう。ただ、それも、「わずか100年行くか行かないかという人生のなかで、一回、こういう経験をしてみなさいということで、シナリオが与えられたのだ」と考えたほうがよいと思います。

大川隆法著『青銅の法』より

自分と他の人とは違っていたとしても、それぞれに尊く、その尊さにおいては等しい

この世に生まれた人間にとっては、「どうして、自分にこんなシナリオが来るのか」ということが分からないことも多いかもしれません。しかし、「これまでの長い転生において、自分はどのように生きてきたか。そして、今回、生まれてくる前の段階において、どういう両親を選び、どういう計画で地上に生まれてきたのか」というところまで知ってみると、「ああ、なるほど。今世は、これが勉強の課題として与えられたのだな」ということが分かります。

特に、若い人であれば、他人との比較が非常に気になるところでしょうけれども、他人とまったく同じでなくてもよいのです。自分と他の人とは違っていたとしても、それぞれに尊く、その尊さにおいては等しいということを知ってください。

大川隆法著『青銅の法』より

ハンディを持って生きる人々から与えられる勇気

私は、30年余り、宗教家として、いろいろなところで多くの人に元気を与えていかなければならない仕事をしてきました。しかし、やはり、生身の人間としてこの世に肉体を持っていると、天上界にいるときのようにはいかないところもあります。

すでに2800回以上の説法をしましたけれども(注。2019年9月時点で説法回数3000回を突破)、先を考えると気の遠くなる感じがします。このままのペースでいくと、いずれは5000回を超えてしまうのではないかと思うのですが、「霧島連峰のような高山を登るよりもきついかも」と思ってしまいます。

ただ、先を考えればそういうことになりますが、仕事としては、一個一個、一つひとつを積み上げていくことが大事なのです。

30数年前に、私は最初の座談会を行い、初めての講演会もしました。そこから現在まで続いてきています。著作の発刊点数も、2500冊以上になりました(注。2019年11月時点で発刊点数2600書を突破)。

そのように、普通にはありえないほどの生産性を持ってはいますが、すべてが、一つひとつ、一歩一歩の積み重ねであり、何か大きなものをドンと出そうとして行っているわけではありません。私としては、本当に、毎回毎回、一回一回の積み重ねで行っているのです。

そのなかに、先ほど述べた「ユー・アー・エンゼル!」運動もあります(※)。この活動は、幸福の科学のドキュメンタリー映画「心に寄り添う。」(2018年5月公開)のなかでも紹介されていますけれども、ハンディを持ちつつ生活をしている人々の様子などを見ると、私も励まされます。私の宿題と、彼ら彼女らの宿題と、どちらが重いかといえば、それは分かりません。彼らも大変だろうと思いますし、その姿に私も励まされるところがあるのです。

大川隆法著『青銅の法』より

あなたの愛が試されるとき

与えられた人生シナリオの深い意味

自閉症という言葉も、かなり広義に使われてきています。医者というものには、とにかく何か病名を付けてレッテルを貼ったら、それで解決したような気持ちになるところがあります。

まず病名を付けて患者を安心させ、あとは薬を出せばよい」と考えているのでしょうが、そういう医者の言うことは、あまりまともに聴いてはいけません。

「そんなことはない。人間は、みな、仏の子、神の子であり、誰もが可能性を持っているのだ。人間は、変わっていくことができるし、そのままでも十分に幸福になる権利があり、幸福になることもできるのだ。ものの見方を変えることによって、世の中は違って見えてくるのだ」と考えることです。

手のかかる子供を授かったとしても、それが不幸だとは必ずしも言えません。手のかかる子を持つと、確かに、お荷物のように見えるかもしれませんが、おそらく、その子は親に対して非常に重要なことを教えているのだと思われます。

「愛の修行」というものが課題として与えられているわけです。「あなたは、どの程度までの重荷に耐えられますか。その子を愛せますか。生かせますか。許せますか」ということを問われているのです。

特に、許しの心が強い人であれば、病人など、この世的にはイレギュラリティー(普通とは違う何か)が表れているような人に対して、その愛を試されている部分が大きいのです。

「すべての人間が、成長し、大きくなり、成熟していくことができるのだ。成熟することによって、自分自身の罪や他人の罪など、あらゆる罪を乗り越えることができ、困難と見えしものを乗り越えていくことができるのだ」ということを考えていただければ幸いです。

大川隆法著『ストロング・マインド』より

※一般社団法人ユー・アー・エンゼル
「一般社団法人ユー・アー・エンゼル」は、幸福の科学の教育事業のなかから生まれた、障害児支援の団体です。公式Webサイトはこちらです。

魂の輝きを信じて

神の温もりを伝えたい

障害のある“天使”から学ぶ

幸福の科学の人気ラジオ番組「天使のモーニングコール」(全国ネット+ハワイKZOO)の過去の放送の中から、今のあなたに聴いてほしい番組をご紹介します。(音声にてお聴きいただけます)

この放送を聴いて、自殺を思いとどまった方も大勢いらっしゃいます。