「今思うと、あれが予兆。なぜ気づいてやれなかったのか……」「あの時、話を聞いてあげていれば……」遺された方のそんな自責の気持ちは無理もありません。しかし、自殺のサインは専門医すら見逃すことも多いですし、家族でさえ、完璧に配慮することはとても難しいことです。もし、遺された皆さんが日々自分を責め、悩んでいる姿を、亡くなった本人が見ているとしたら…。きっと、本人も余計に苦しむことになるのではないでしょうか。

大川隆法総裁の教えの中から、いま、あなたに必要な心の処方箋を選びました。

死は永遠の別れではありません

死は、肉体人間にとっては確かに悲しいことではありますが、霊的な目から見れば、あの世への旅立ちであって、本来の世界に還ることです。この世の生活は、外国の学校に留学しているようなものであり、留学が終わって本国に還ることが死なのです。
人情として、あるいは文化として、死を悲しむのは分かりますが、悲しみすぎると問題があるのです。

大川隆法著『永遠の生命の世界』より

死は永遠の別れではない

苦しみを乗り越えるための、明日へのヒント

ヒント1 完璧でない自分を受け入れる

もし今あなたが自分を非常に責め、毎日、夜も眠れずに苦しんでいるならば、不器用に生きている自分を認めてあげることも必要です。完璧な自分のみを求めてはいけません。そういう自分であるということは、地上で魂の修行をしているということ、魂の学校で学んでいるということにおいて許されているわけなので、それを耐え忍び、許す心が大事です。

ヒント2 苦しみに時効をかける

そうはいっても、自責の念が薄らぐには、やはり一定の時間が必要です。時間の力を借りて、法律の世界に時効という制度があるように、「心の苦しみにも時効があってよい」と考えてみませんか。他人の罪を、勇気を出して許すことが大切なように、自分を許す勇気も持ちたいものです。亡くなった人も、遺族がいつまでも苦しみ続けることを、決して望んではいないはずです。

ヒント3 永遠の生命を信じる

ヒント3 永遠の生命を信じる

死後の生命を知ることで、大切な人を失った悲しみを乗り越え、生きる勇気につながったという遺族はたくさんいます。霊的に見ると、自殺者の魂は地上で迷うケースが多いのですが、だからこそ、遺族が正しく勇気ある生き方をすることが、そうした迷える魂に救いを与えるきっかけにもなるのです。
そして、自殺遺族が心の苦しみを乗り越えるには、やはり、人間の罪と許しや永遠の生命に関する宗教的真理の知識を知ることが欠かせません。縁ある人々が互いに支え合うと同時に、こうした真理を理解することが、さらなる悲劇を防いでいくことにもつながるのです。
残された家族がこの世で正しく生きる姿を見せることで、亡くなった人も正しい生き方を学ぶことができます。それが、迷っている霊を救う力になっていくのです。

「遺族や縁のある人が仏法真理を学ぶこと」が最大の供養になる

故人の天国への縁(よすが)ともなる、遺族や縁のある人の「正しい生き方の実践」

来世では、反省さえきちんとすれば、みな天国に還れます。自分自身の心の針の方向を変えて、思いを入れ替えれば天国に還れるのです。しかし、亡くなったご先祖には、そういうことが分からないので、生きている子孫のほうが実践してみせるのです。

先祖はいつも家族のほうを見ているので、子孫が実践してみせると、「ああ、こういうふうにするのだな。ああいう考え方をするのだな。人に愛を与え、それを手柄にしない。人に優しく生きていく。そういう生き方を私の子孫はしているようだ。なるほど、自分はそういう生き方をしなかったな。これが間違いなのだな」と気づいていただけます。

故人の苦しみを和らげることができる「廻向」

廻向

仏教で言うところの廻向というのは、要するに、自分の持っている光を他の方に手向ける、自分の持っている愛情を他の方に手向ける、あるいは自分の持っている徳を他の方に廻してあげることを言うのです。

原則はもちろん本人が悪いわけですけれども、そうした他力によって多少なりとも力を貸してあげられることも、実際はありうることなのです。

仏法真理の学習をして、日々、精進していると、みなさんの心のなかに光の蓄積ができてきます。“蔵”ができてきて、その蔵のなかに「富」ができてくるのです。この蔵のなかの「富」、すなわち「光の部分」は、みなさんがこの世でつくった「徳」と言ってもいいでしょう。

精進することによって、日々、徳をつくっているわけなのですが、この徳を先祖に手向けることができるのです。それは、みなさんが貯金をしてお金を持っていたら、困っている人に寄付してあげたり、助けてあげたりできるのと同じです。みなさんの徳という、目に見えない精神的なるものがあるからこそ、「廻向」といって、これを手向けることができるのです。“廻してあげる”ことができるのです。

こうすると、溺れかかっている人に、ちょうど浮き輪が廻ってくるような感じになります。あくまでも自分でそこから出なければいけないのですけれども、その苦しみを和らげてあげることができるのです。

故人を「成仏」に導く、地上の人の「悟り」

要するに、不成仏霊を成仏させることができるのは、いわゆる「法力」を持っている人なのです。

例えば、私であれば、不成仏霊を成仏させることが可能です。まず、こんこんと諭して、不成仏霊に自分の間違いを納得させ、そのあと、天上界の支援霊たちに命じて、その不成仏霊を修行所に送ります。そして、本人が一定期間そこで反省すると、成仏する(天国へ還る)のです。

普通の人は霊能者的な法力を持っていないでしょうが、真理を学ぶことによって、ある程度、「悟りの力」、「念いの力」がついてきます。そうした人が経文を読むと、その思いが、亡くなった人に伝わっていくのです。

個人で行う供養は、手間もかかり、効率もそれほどよくはありませんが、地上の人は、自分自身の修行を兼ねて、自分の徳をあの世の霊に廻向することが可能です。

あの世は思いの世界であり、地上の人が考えていることは、あの世の霊にも伝わります。

地上の人が、亡くなった人に対し、「あなたはこうした点が間違っていたのです。それを反省しましょう。私自身も努力して生き方を変えていきますから、あなたも修行しましょう」と念じて、五年、十年と修行を続けていくと、あの世の霊も次第に浄化され、救われるのです。

大川隆法著『正しい供養 まちがった供養』より

供養における注意点

先祖供養の問題点として言えるのは、「先祖の霊ではなく、先祖以外の浮遊霊や宗教霊などがやってくる場合も多い」ということです。家庭で毎日のように先祖供養をしていると、「あそこへ行けば供養してもらえる」と思って、迷える霊がたくさん寄ってきて、逆効果になることもよくあります。

そうならないためには、先祖供養をするにあたって、しっかりと仏法真理を学び、それを実践することが大切です。明るく生きていくことによって、悪霊たちが寄ってくる縁がなくなるのです。まず、光に満ちた自分になることです。光に満ちていれば、邪悪なものは寄りつけなくなります。

「まず自己改革をすることが、ほんとうの幸福への道である」と言っておきたいと思います。

また、幸福の科学では、総本山や各支部で先祖供養大祭等を行なっています。そうした行事に参加することによって、高級霊界の光を受けながら、導師のもとで、安全なかたちで先祖を供養することができるのです。

大川隆法著『「幸福になれない」症候群』より

自殺遺族として同じ立場の人々に
伝えたいメッセージ

─複数の自殺遺族への電話インタビューより─

残された家族も、自分のことを人生の失敗者だと思っているかもしれないけれど、
そんなことはありません。あまり自分のことを責めすぎないでください。

泣きたい時は、人前でも泣けばいい。

苦しんでいるのは、あなたも私も同じです。

人間はだれもが、自分の魂修行のために生きています。
ご家族の死は、決してあなたのせいばかりではありません。

自殺を考えている人と出会い、その人を助ける側に回ったとき、
自責の念で悩んでいた自分が救われた気がしました。

遺された者の悲しみを知っているからこそ、
同じ体験をして苦しむ人の力になれると信じています。

一生懸命生きてください。

「なぜ、供養は必要なの?」

幸福の科学の人気ラジオ番組「天使のモーニングコール」(全国ネット+ハワイKZOO)の過去の放送の中から、今のあなたに聴いてほしい番組をご紹介します。(音声にてお聴きいただけます)

この放送を聴いて、自殺を思いとどまった方も大勢いらっしゃいます。